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2016年5月06日

外国楽曲の権利処理って大変なんですか!?

きよみずです。2回目の登場です。


初心者の私が「知らなかった!!」という音楽にまつわる権利について
自分で勉強して上司に教えてもらいながらブログにしちゃおうというシリーズの2回目は
『映像に使用した外国楽曲の権利』についてです。


今回もそこそこ長いですが、どうかお付き合いください!

先日こんなニュースが出ていました。
music_rap_battle.png
【フリースタイルダンジョン、YouTube配信終了へ 洋楽の権利問題がネックに】
http://kai-you.net/article/28610

【テレビ朝日「フリースタイルダンジョン」、権利許諾の負荷からYouTubeでの視聴取りやめに】
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1605/04/news036.html


この番組はテレビ朝日で放送された後、全国の方がWEBでも見られるようにと放送後にYoutubeで配信していたのですが、
この『配信』のために外国曲の許諾を取ることが負担になったためYoutubeでの配信を終了します、という記事です。
(代わりにインターネット放送局「AbemaTV」で放送することは配信とは違うのか?という疑問も出てくると思いますが
複雑で長くなりそうですのでここでは触れませんYO!)
rapper.png


話は変わって
今年の4月から再放送している2003年度の朝ドラ『てるてる家族』はご存知ですか?!ミュージカル仕立て、4姉妹のヒロイン、歌のついたエンディング!?多彩な演出に釘付けになったのがもう13年前だとは...!(遠い目)
job_panya.pngのサムネイル画像
(舞台がパン屋さんなのでいつも食欲を刺激されるドラマです)
こちらのドラマについても、商品化にあたって外国楽曲の権利処理が関わっています。
【「てるてる家族・総集編」DVD化について(2007/06/01)】
http://www.nhk.or.jp/dramatopics-blog/1690/15053.html


上記の記事を読んでお察しいただけるかもしれませんが、
外国の楽曲を映像作品に使った場合

・放送

はできても

・(映像ソフトなど録音物の)商品化
・(録音物の)インターネット配信

は別の許諾が必要となります。


普段、映像をいろんな媒体で楽しんでいると「テレビ」で見ようと「DVD」をレンタルして見ようと「配信」でスマホやタブレットで見ようとなんら変わりない気もしますが、実は権利処理は大きく異なっているのです。
family_tv.pngのサムネイル画像disc_case.pngのサムネイル画像building_rental_video.pngのサムネイル画像beach_tablet.pngのサムネイル画像smartphone_ofuro.pngのサムネイル画像


ここで重要なのが「シンクロ権」(日本では「録音権」の一部に相当)という権利です。
音楽と映像とを同期(シンクロ)させて録音する際に発生する権利です。


日本国内では大きく扱われていないのですが、
外国ではこの「シンクロ権」のみ、著作権管理団体に管理を委託することなく権利者自身が管理していることが多いため、許諾を権利者に直接問い合わせ、使用料は個別に相談する必要が出てくるのです。


たしかに
「私がイメージした映像と違う!この映像に私の音楽を使わないで!」と
著作者が楽曲を守ることもできるので、シンクロ権の存在にも納得です。
dame_man.png


日本国内では「録音権」の一部として処理されていますので、決してシンクロ権が蔑ろにされているわけではありません!ご安心を!

さらに、前回の記事【「著作権」と「原盤」ってなんですか?!】でもご紹介したように
「著作権」と「原盤」は別のものですので、既存の原盤を使用したいとなれば、原盤の権利者にも許諾を申請する必要があります。


というわけで、外国の楽曲を映像にシンクロさせて使用する際にはいろんな音楽の権利が関わっているのだなあと思っていただければ幸いです。
もちろん国内楽曲もすべてがオールOKなわけはなく、個別に許諾が必要な楽曲も多数ありますのでご注意を。


ちなみに最初にご紹介した2つの「番組のYoutube配信終了」と「てるてる家族」の事例ですが
「放送事業者が放送する」場合には楽曲について個別の許諾は必要ないため、放送できています。


映像作品も一期一会!「見逃し配信あるかなー」などと思わずぜひテレビでたくさんご覧ください!いろんな事情で配信されない作品もあるのが現実です!
tv_girl_chikaku.png
※よい子はテレビから離れて明るい部屋で見よう!といいますが最近のテレビは大きいので自然と離れないと見にくいですね。ブラウン管の頃は(以下略)


今日もドラマやアニメの個人的録画と視聴に精を出すきよみずなのでした。ではまたー!